令和8年度 技術士に求められる資質能力改訂への対応について(案)

技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)改訂への対応について(案)
日本技術士会HPリンク

技術士試験に関して、コンピテンシー改訂に関する資料を一通り読んでみた。
全体を通して見ると、試験制度そのものが大きく変わるという印象はなく、見比べてみて違いとして拾えそうな点も、それほど多くはなさそう。

その中で、改訂前後を見比べた際に、少し意識しておいた方がよさそうだと感じたのは、主に次の二つである。

一つ目は「ステークホルダー」という考え方である。
問題解決の過程において、ステークホルダーの意見を取り入れながら、相反する要求事項を整理し、解決策を提案するという表現が、より明確に書かれている。
従来から関係者調整や利害調整は当然含まれていたと思われるが、それが明示的に言葉として出てきた、という印象を受ける。

このステークホルダーという言葉については、発注者や上司、関係部署といった直接的な関係者だけでなく、成果の消費者や受益者といった立場まで含まれるのかどうか、もう少し整理して考えてみたい。
どこまでを想定して書くべきなのかは、今後の解釈次第というところもありそうだ。

二つ目は「データ・情報技術」である。
課題の定義や分析にあたって、必要に応じてデータや情報技術を活用することが明記されている。
これも従来から全く新しい考え方というわけではないが、経験や勘だけでなく、データを根拠として示すことを、より意識する必要があるという方向性は読み取れる。
総監キーワードを見る限りは、AI関連の技術情報が追加されている。

なお、資料を見る限り、試験形式や制度自体が変更されるという話ではなさそうであり、筆記や口頭の枠組みについては、従来どおりと考えてよさそう。

まとめると、大きな制度変更というよりは、評価の視点として「ステークホルダー」と「データ・情報技術」の二点が、言葉としてよりはっきり示された、という整理になる。

その他、経済、持続可能な成果の達成、文化的価値を尊重が追加されている。
包摂的な意思疎通、協働
これらも総監追加キーワードに反映されている。

最後に、
改訂後の記載では、CPD活動を通じてコンピテンシーを維持・向上させることに加え、新しい技術とともに変化し続ける仕事の性質に適応する能力を高めることが示されている。

この書きぶりからすると、口頭試験の場面では、単に「研修を受けている」「資格を取得している」といった事実だけでなく、何にどの程度取り組み、それが自身の業務や能力向上にどう結び付いているのかを、ある程度具体的に説明することが求められるのかもしれない。
ダイレクトに、今何点ですか?技術士になると年間何点?
みたいなことまでは聞かれないとは思いますが。
技術士制度においてどんな運用をしているかという具体的なことは、抑えておいた方が良いかもしれません。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よろしければシェアしてください!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次