解答と解説 令和7年度 総監・択一式問題【経済性管理】第1~8問/40問中

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R07総監択一式問題(日本技術士会)
R07総監択一式問題 解答(日本技術士会)

【令和7年度 択一式問題】
R07【経済性管理】 第1~8問/40問中
R07【人的資源管理】第9~16問/40問中
R07【情報管理】  第17~24問/40問中
R07【安全管理】  第25~32問/40問中
R07【社会環境管理】第33~40問/40問中

【経済性管理 択一式問題】
R01【経済性管理】第1~8問/40問中
R02【経済性管理】第1~8問/40問中
R03【経済性管理】第1~8問/40問中
R04【経済性管理】第1~8問/40問中
R05【経済性管理】第1~8問/40問中
R06【経済性管理】第1~8問/40問中

目次

Ⅰ-1 必須科目 択一式問題・解答と解説

Ⅰ-1-1

【問題】

出典:日本技術士会 過去問題(第二次試験)

【解答】②

【解説】
①(適切)
BCPは、不測の事態に際して重要事業を中断させない、または迅速に復旧させるための「方針・体制・手順」を定めた計画である。

→ これは BCPの定義として正確です。
内閣府のガイドラインでは、BCPは「重要業務の継続または早期復旧を目的とした計画」とされています。

②(❌不適切)★正解
BCMは、自社の被害軽減が主目的のため、委託先・調達先・供給先などは検討範囲に含まれない。

→ これはガイドラインの趣旨に反する誤りです。

🔸【ポイント解説】
BCMは、単に自社の被害軽減にとどまらず、サプライチェーン全体での事業継続性を確保することが重視されています。

令和5年改訂版ガイドラインでも、「外部リソース(委託先・取引先等)も含めた包括的なリスク管理」が強調されています。

特に、震災・パンデミック・サイバー攻撃等では、委託先の操業停止=自社の業務停止に直結するリスクがあるため、BCM対象に含めるべきとされています。

③(適切)
自社業務の中断による影響を「定量的・時系列で評価」し、重要製品・サービスを特定する。

→ これは BIA(ビジネスインパクト分析)と呼ばれる手法で、BCP策定における中核的プロセスです。

④(適切)
復旧時間(RTO)は、許容限界時間(MTPD)より短く設定し、復旧レベルは許容限界を上回るように設定する。

→ この表現は目標復旧時間(RTO)と最大許容停止時間(MTPD)の関係を正しく表しています。
また、復旧レベル(RLO)は操業継続に必要な最低限のレベル以上に設定するのが通常です。

⑤(適切)
業務拠点や要員確保において、建物・設備の耐災性や代替要員の確保を事前に検討する。

→ この記述もBCPの「対策・戦略」フェーズとして正確です。要員の代替確保・拠点の冗長性確保はBCM戦略の要です。


Ⅰ-1-2

【問題】

出典:日本技術士会 過去問題(第二次試験)

【解答】①

【解説】
選択肢①の記述:
管理限界は、工程を管理する際に、管理特性の限界値として定められる値であり、製品の規格値が定められている場合には、その値に設定する。

❌なぜ不適切か:
この記述は、「管理限界」と「規格値」の混同という誤りを含んでいます。

🔹管理限界(Control Limits)とは:
統計的品質管理(SQC)において、工程の安定性を監視するために用いられる管理図上の基準線。

通常、工程の平均値±3σ(標準偏差)で設定され、工程の自然なばらつきの範囲を示す。

この範囲を超えた点があれば、「工程に異常あり」と判断する。

🔹規格値(Specification Limits)とは:
顧客要求や設計仕様に基づく製品としての合格基準。

例えば「直径10±0.2mm」といった製品の許容範囲。

❗つまり:
管理限界 ≠ 規格値

管理限界は工程内のばらつきのモニタリング用であり、製品の良否判定には規格値が用いられる。

よって、「規格値に設定する」という記述は明確な誤りです。

✅他の選択肢の検討(すべて適切)
②(適切)
工程能力指数が低ければ、不適合品のリスクが高まる。

→ 正確です。

工程能力指数(CpやCpk)が低い場合、規格範囲に収まらない製品が多くなるため、不適合のリスクが高い。

③(適切)
不適合品率=(不適合品の数)÷(検査総数)

→ 定義として正確。

④(適切)
全数検査は品質が不安定な場合や高信頼が求められる場面で採用される。

→ 正しい。

新製品や医療機器、航空部品などで全数検査が採用されることがあります。

⑤(適切)
抜取検査は「ある程度の不適合を許容できる」場合に用いる。

→ 正確。

抜取検査はコスト削減・効率化のための方法であり、不適合ゼロを保証するものではない。​

Ⅰ-1-3

【問題】

出典:日本技術士会 過去問題(第二次試験)

【解答】④

【解説】
🔹与えられた条件
販売価格:1,000円/個
変動費:400円/個
固定費:384,000円
販売予定数量:800個

🔹各種基礎計算
限界利益(1個あたり):
限界利益 = 販売価格 – 変動費 = 1,000円 – 400円 = 600円/個

限界利益率:
限界利益率 = 限界利益 ÷ 販売価格 = 600 ÷ 1,000 = 0.6(60%)

変動費率:
変動費率 = 変動費 ÷ 販売価格 = 400 ÷ 1,000 = 0.4(40%)

🔸各選択肢の検証
① 売上数量が800個のときの利益は416,000円である。
総売上高:800 × 1,000 = 800,000円
総変動費:800 × 400 = 320,000円
限界利益合計:800,000 – 320,000 = 480,000円
営業利益:480,000 – 固定費384,000 = 96,000円
→ ❌ 誤り(416,000円ではない)

② 1個あたりの限界利益は520円である。
→ ❌ 誤り。正しくは 600円/個(上記計算より)

③ 変動費率は60%である。
→ ❌ 誤り。
変動費率は 400 ÷ 1,000 = 40%(限界利益率が60%)

④ 損益分岐点売上高は640,000円である。
【計算式】
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ 限界利益率
= 384,000 ÷ 0.6 = 640,000円
→ ✅ 正しい

⑤ 利益150,000円を得るために必要な売上高は1,335,000円である。
【計算式】
必要売上高 =(固定費+目標利益)÷ 限界利益率
=(384,000+150,000)÷ 0.6 = 534,000 ÷ 0.6 = 890,000円
→ ❌ 誤り(1,335,000円は大きすぎる)

Ⅰ-1-4

【問題】

出典:日本技術士会 過去問題(第二次試験)

【解答】③

【解説】
🔷テーマ:「設備総合効率(OEE)」を高める取り組みとして不適切なものは?
設備総合効率(OEE: Overall Equipment Effectiveness) は、次の3要素の積で算出されます:

要素 意味
① 稼働率 設備の利用可能時間に対して実際に稼働した時間の割合
② 性能効率 設備が設計上の能力に対してどれだけの速度で稼働できたか
③ 良品率 実際の生産数に対して不良品を除いた良品の割合

🔍各選択肢の検討
① 設備更新による加工精度向上 → 不適合品削減
→ 良品率向上 → OEE向上
✅ 適切

② 事後保全活動の見直し → 修理作業時間の短縮
→ 稼働停止時間の短縮 → 稼働率向上 → OEE向上
✅ 適切

③ 段取作業の手順見直し → 作業者数を減らしたが、設備の停止時間は変わらず
→ OEEに影響なし(稼働率も変化なし)
→ さらに、作業者数削減はOEEとは無関係
❌ 不適切

※「設備総合効率を高めたか?」が問われており、OEEへの寄与がない点で不適切

④ 設備スピード向上 → 加工数量増加
→ 性能効率の向上 → OEE向上
✅ 適切

⑤ 設備清掃徹底 → チョコ停減少
→ 小停止の削減 → 稼働率向上 → OEE向上
✅ 適切

Ⅰ-1-5

【問題】

出典:日本技術士会 過去問題(第二次試験)

【解答】②

【解説】
🔸選択肢②(不適切)★正解
「ECRSの原則」において、「E」はEliminate(排除)、「C」はCombine(結合)、「R」はReuse(再利用)、「S」はSimplify(簡素化)を指す。

→ ❌ 誤りです。ECRSの「R」はReuseではなく、Rearrange(順序変更)です。

🔹正しいECRSの原則とは?

英字意味内容(改善の優先順位)
EEliminate排除する(不要な作業の廃止)
CCombine結合する(作業や工程の統合)
RRearrange並べ替える(作業順序・レイアウトの変更)
SSimplify簡素化する(作業方法の単純化)

E → C → R → S の順で検討するのが原則です。

✅他の選択肢の確認(すべて適切)
①(適切)
改善活動の成功には、トップ主導の意識改革が不可欠。
→ 改善活動において経営層のリーダーシップと全社一体となった取組みは極めて重要とされます。

③(適切)
「合理化の3S」=単純化(Simplification)、標準化(Standardization)、専門化(Specialization)
→ 定義として正確です。

④(適切)
動作経済の原則には、「最短距離動作」「リズミカルな動作」「重力の利用」などがある
→ 時間短縮と疲労軽減を両立させる動作改善の基本法則です。

⑤(適切)
「5S」の「清潔」は、整理・整頓・清掃の状態を維持することを意味する
→ 「清潔(Seiketsu)」=3Sを保つ仕組み化 であり、正しい理解です。

Ⅰ-1-6

【問題】

出典:日本技術士会 過去問題(第二次試験)

【解答】②

【解説】
ゲーム理論は、意思決定をする主体が複数存在する状況を数学的に取り扱う方法論であり、非協力ゲームと協力ゲームとに大きく分けることができる。

→ ✅ 正しい記述です。

🔹ゲーム理論の概要:
意思決定主体(プレイヤー)が複数いる状況で、他者の行動が結果に影響する環境下での意思決定を扱う。
ゲームのタイプ:
非協力ゲーム:各プレイヤーが自らの利益最大化を目指す(例:囚人のジレンマ)
協力ゲーム:プレイヤー間で協定や交渉が可能(例:連携する企業間戦略)

❌その他の選択肢(すべて不適切)
① モンテカルロシミュレーション
「乱数を用いない数値実験」
→ ❌ 誤り

モンテカルロシミュレーションは、乱数(または擬似乱数)を用いた確率的なシミュレーション手法です。
主に不確実性があるシステムの挙動を再現するために利用されます。
「確定的な結果を得ること」が目的ではなく、分布や期待値の推定が主目的です。

③ 価値工学(VE)
「価値 = 機能 × コスト」
→ ❌ 誤り

VEの基本公式は:
価値 = 機能 ÷ コスト
「コストが同じなら機能を高める」「機能が同じならコストを下げる」ことで価値を高めるのがVEの目的です。

④ 線形計画問題(LP)
「目的関数が決定変数の積」
→ ❌ 誤り

線形計画問題の目的関数は、決定変数の「線形結合(和)」です。
例:Z = 3x + 2y
決定変数同士の積(例:x×y)が入ると、非線形計画問題になります。

⑤ AHP(階層分析法)
「似ているものを群に分ける手法」
→ ❌ 誤り

AHP(Analytic Hierarchy Process)は、意思決定支援のための階層的な評価手法です。
「似ているものを群に分ける」手法は、クラスタリング手法(例:k-means法など)です。

Ⅰ-1-7

【問題】

出典:日本技術士会 過去問題(第二次試験)

【解答】③

【解説】
🔹減価償却とは:
建物・機械などの固定資産の取得原価を、使用可能な期間(耐用年数)にわたって、費用として分割計上する会計処理。
使用する期間に対応して、適正な損益計算を行うための手段です。
一定の方法(定額法、定率法など)により配分します。

❌その他の選択肢の検討
①(誤り)
財務会計は、内部関係者への報告が目的
→ ❌ 誤り

財務会計の目的は、主に外部の利害関係者(投資家、金融機関、税務当局など)に向けた情報提供です。
内部の経営管理には管理会計が使われます。

②(誤り)
企業会計原則は「毎期見直し・改定を求めている」
→ ❌ 誤り

実際はその逆で、企業会計原則では継続性の原則(一貫性の保持)が重視されます。
会計処理方法は原則として毎期同一にすることが求められており、恣意的変更は禁止されています。

④(誤り)
建物附属設備、機械装置、車両運搬具などは減価償却資産ではない
→ ❌ 誤り

これらはすべて減価償却資産に含まれます。
減価償却資産には、建物・建物附属設備・機械装置・車両運搬具・工具器具備品などが該当します。

⑤(誤り)
キャッシュ・フロー計算書は「社会貢献活動によるCF」を含む
→ ❌ 誤り

キャッシュ・フロー計算書の区分は次の3つ:
営業活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フロー

「社会貢献活動によるCF」という区分は存在しません。

Ⅰ-1-8

【問題】

出典:日本技術士会 過去問題(第二次試験)

【解答】⑤

【解説】
この問題は「クリティカルパス(Critical Path)」を求める問題で、プロジェクト全体の所要日数を決定する最も長い経路を見つけることがポイントです。

🔷ステップで解く:クリティカルパスの特定手順

作業構造を整理
まず、表をもとにプロジェクトの構造を図示・理解します:

作業DはAのみから
作業EはBから
作業FはCとEの両方から

各経路の所要日数を算出
以下に、Aから終点Fまで到達する全ての経路とその合計日数を計算します:

経路①:A → B → E → F
6(A) + 10(B) + 5(E) + 2(F) = 23日

経路②:A → C → F
6(A) + 15(C) + 2(F) = 23日

経路③:A → D
6(A) + 16(D) = 22日
→ 最長経路は①と②で、それぞれ23日。

クリティカルパスとは?
プロジェクト全体の最短完了日数に直結する、最も長い所要時間の経路のこと。
複数存在してもよく、どれか1つでも遅れたらプロジェクト全体が遅れる。
→ 本問では A-B-E-F および A-C-F の2系統がクリティカルパス。

✅結論
クリティカルパス上にある作業:A, B, C, E, F
→ ⑤が正解です。

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