総監択一・問題分析【4.情報管理】

平成21年度以降の問題は、択一問題40問があり、経済性管理、人的資源管理、情報管理、安全管理、社会環境管理の順番に、8問ずつが出題されています。
問題分析は、平成21年度を対象に行いました。
平成20年度以前については、別途分析します。

21 総合技術監理部門|公益社団法人 日本技術士会

目次

各年度問題分析

令和6年度

問題番号テーマキーワード例問題の特徴
I-1-17クラウドコンピューティングNIST定義、オンデマンド、共用、拡張性、可視性不適切な記述の選択
I-1-18データ解析技法主成分分析、因子分析、MDS、クラスター、判別分析不適切な記述の選択
I-1-19ISMS(情報セキュリティ)情報セキュリティ方針、JIS Q 27001、利害関係者適切な記述の選択
I-1-20コーチングモデルインナーゲーム、インテグラル、コーアクティブ不適切な記述の選択
I-1-21情報公開法行政文書、不開示情報、公益開示適切な記述の選択
I-1-22産業財産権の存続期間特許、実用新案、意匠、商標、出願・登録日適切な組合せの選択
I-1-23ブロックチェーン分散型台帳、改ざん耐性、ハッシュ、電子署名不適切な記述の選択
I-1-24ランサムウェア権限制限、感染経路、脆弱性、バックアップ、ログ不適切な記述の選択

令和5年度

問題番号テーマキーワード例問題の特徴
I-1-17不正競争防止法商品形態模倣、ドメイン名、比較広告、虚偽表示適切な記述の選択
I-1-18ナレッジマネジメント暗黙知、形式知、SECIモデル、MBWA適切な記述の選択
I-1-19情報セキュリティ認証制度JIS Q 27001、JIS Q 15001、ISO/IEC 15408穴埋め・規格の組合せの選択
I-1-20コミュニケーション管理プッシュ型/プル型、課題ログ、計画変更、eラーニング不適切な記述の選択
I-1-21統計と信頼区間正規分布、最尤推定、信頼係数、分散、平均不適切な記述の選択(計算含む)
I-1-22災害情報伝達緊急速報メール、防災行政無線、固定電話、Web活用不適切な記述の選択
I-1-23デジタル技術略語IoT、RPA、NFT、ITS、DX略語と説明の組合せ選択
I-1-24情報通信技術一般IPv6、エッジコンピューティング、5G、仮想化適切な記述の選択

令和4年度

問題番号テーマキーワード例問題の特徴
I-1-17データ分析手法の選択クラスター分析、重回帰、ロジスティック回帰適切な組合せの選択
I-1-18知的財産権(著作権等)バックアップ、教材複製、著作権、マスクパターン不適切な記述の選択
I-1-19MTBF(平均故障間動作時間)稼働率、故障件数、MTBF、機種別比較計算問題/適切な記述の選択
I-1-20適時開示(TD)株価影響情報、証券取引所、IR情報、速報性不適切な記述の選択
I-1-21データ尺度の分類名義、順序、間隔、比例尺度、統計量、尺度特性穴埋め・組合せの選択
I-1-22マーケティング(4P)製品、価格、流通、販売促進、マーケティングミックス適切な記述の選択
I-1-23デジタル用語と説明対応DX、デジタルツイン、ディスラプション、3Dプリンター略語と説明の組合せ選択
I-1-24セキュリティ対策と脅威デジタル署名、暗号化、なりすまし、改ざん防止不適切な記述の選択

令和3年度

問題番号テーマキーワード例問題の特徴
I-1-17機械学習モデル評価混同行列、Accuracy、Precision、Recall、F値適切な記述の選択(評価指標変化)
I-1-18個人情報保護法要配慮個人情報、匿名加工情報、個人データ不適切な記述の選択
I-1-19画像認識とAI技術ディープラーニング、顔認識、クラウドサービス不適切な記述の選択
I-1-20Web会議セキュリティエンドツーエンド暗号化、情報漏えい防止不適切な記述の選択
I-1-21統計分析の基本メディアン、相関分析、最小二乗法、仮説検定不適切な記述の選択
I-1-22ネット炎上・誹謗中傷SNS、マスメディア、相談窓口、発信者情報開示不適切な記述の選択
I-1-23クラウドと周辺技術クラウド、PaaS、エッジ、パブリック/プライベートクラウド不適切な記述の選択
I-1-24多要素認証知識要素、所持要素、生体要素、パスプレーズ不適切な組合せの選択

令和2年度

問題番号テーマキーワード例問題の特徴
I-1-17知的財産出願傾向PCT、特許、意匠、商標、実用新案不適切な記述の選択
I-1-18無人航空機と法規制航空法、目視監視、農薬散布、電波法適切な記述の選択
I-1-19MTBFと信頼性評価稼働時間、修理時間、故障件数、平均故障間隔計算問題/適切な記述の選択
I-1-20統計手法の適用移動平均、指数化、相関分析、回帰分析適切な組合せの選択
I-1-21Society 5.0IoT、AI、サイバー・フィジカル空間、格差是正不適切な記述の選択
I-1-22オプトイン・オプトアウト第三者提供、届出義務、名簿業者、要配慮情報不適切な記述の選択
I-1-23機械学習プロセス学習、前処理、モデル、推論適切な組合せの選択(プロセス)
I-1-24暗号技術とデジタル署名共通鍵、公開鍵、ハッシュ、秘密鍵、機密性不適切な記述の選択

令和元年度

問題番号テーマキーワード例問題の特徴
I-1-17新しい商標制度音商標、色彩商標、位置商標、ホログラム商標不適切な記述の選択
I-1-18度数分布と代表値平均値、中央値、第3四分位数、得点分布適切な記述の選択(統計判断)
I-1-19標準化の種類デジュール標準、デファクト標準、フォーラム標準不適切な記述の選択
I-1-20生体認証身体的特徴、行動的特徴、安全性、利便性不適切な記述の選択
I-1-21マーケティング手法RFM、SWOT、3C、PPM分析適切な組合せの選択
I-1-22デジタルコミュニケーションファイル共有、SNS、グループウェア、ビジネスチャット不適切な記述の選択
I-1-23情報セキュリティの脅威ランサムウェア、電子署名、WEP、標的型攻撃、誤認対応適切な記述の選択
I-1-24ICTと生産性向上ロボット、AI、ドローン、業務効率化、高付加価値化、新規事業化適切な組合せの選択

以下、作成中

過去問演習は有効か?

過去5年分(令和元年~令和5年)の問題を踏まえることで、令和6年度の多くの設問に対応可能であった。したがって、過去問を活用した出題傾向の把握は、試験対策として有効である。
以下、確認結果です。

Ⅰ-1-17

令和6年度 I-1-17 の内容(確認)

米国国立標準技術研究所(NIST)が発行した『NISTによるクラウドコンピューティングの定義』に示されている、クラウドコンピューティングの実装モデルに依存しない基本的特徴に関する選択肢から、不適切な記述を選ぶ形式の問題。

選択肢では、「オンデマンド・セルフサービス」「共有リソース」「スピーディな拡張性」「サービスの可視性」など、NISTが定義する5つの基本特性(Essential Characteristics)に近い表現が使われている。


根拠:

令和3年度 I-1-23
 → 「クラウドコンピューティング」に関する基本的な説明と、PaaSやクラウド形態に関する誤りの指摘を問う問題。
 → NIST定義と対比しうる基本知識が問われており、クラウドの特徴(利便性、拡張性、形態)を整理する上で参考になる。

令和4年度 I-1-24
 → インターネットやクラウドにおける暗号技術・署名技術の基本特性を問う内容。
 → サービス提供側と利用者間の「可視性」「信頼性」に関する記述も含まれており、補完的知識として参照可能。


結論:

過去問と比較すると、令和3年度 I-1-23が特に本問と類似しており、クラウドの基本特性やサービスモデルの理解を確認する構造を共有している。
とりわけ「クラウドの特徴が適切に表現されているか」を見極める点で、NIST定義の5つの特性(オンデマンド、広範なネットワークアクセス、リソースの共用、迅速な弾力性、サービスの測定)との照合が重要となる。


補足:問題難易度

中程度。
用語自体は基本的なものであるが、「NISTの定義に含まれないもの」を選ぶという観点の抽象性があり、記憶依存ではなく正確な理解と定義知識の運用が求められる。

Ⅰ-1-18

令和6年度 I-1-18 の内容(確認)

データ解析やデータマイニングに用いられる代表的な分析手法について、それぞれの定義や特徴に関する記述の中から最も不適切なものを選ぶ問題。
主成分分析、因子分析、多次元尺度法、階層的クラスター分析、線形判別分析といった代表的手法の理解と、それらの手法の用途や分類の適切性に関する知識が問われている。


根拠:

令和2年度 I-1-20
 → 各種データ処理・解析手法(移動平均、指数化、相関分析、回帰分析)について、事例との対応関係を問う問題。定量的手法の適用場面と分析目的に対する理解が求められている。

令和3年度 I-1-17
 → 機械学習の指標に関する出題だが、予測精度や解析結果の評価を通じてデータ分析プロセスへの理解が試されており、分析技法全般の基礎知識と通底する。


結論:

本問は、分析技法の名称とその実態的な内容の正確な照合が求められる典型的な知識確認問題である。
過去問においても、分析手法の定義・特徴・使用目的を問う出題(例:令和2年、令和元年など)は継続的に見られ、記述の中の「誤用」や「分類上の混同」を指摘する形式は頻出傾向にある。
特に、階層的クラスター分析とk-means法の混同や、「因子分析と主成分分析の違い」など、初学者が誤りやすい観点がテーマとなっている点で、過去問の分析は非常に有効であったといえる。


補足:問題難易度

中〜やや易
扱われている手法は大学教養レベルや実務入門でも登場する定番内容であり、用語の定義と適用シーンを正確に理解していれば難解ではない。
ただし、「階層的クラスタリング」と「k-means法」の手法的な相違を理解していないと誤答のリスクがあるため注意が必要

Ⅰ-1-19

令和6年度 I-1-19 の内容(確認)

本問は、JIS Q 27001(ISO/IEC 27001に対応)に基づく情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)における「情報セキュリティ方針」の要件について問う問題である。
トップマネジメントの責任、方針の文書化、利害関係者への開示可能性、目的との整合性、逸脱の扱いなど、JIS Q 27001の要求事項に照らして適切性を判別する構造になっている。


根拠:

令和5年度 I-1-19
 → ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)に関連する複数の認証制度とその準拠規格(JIS Q 27001など)に関する知識を問う問題であり、JIS Q 27001 の適用範囲と構成要素への理解を深める参考となる。

令和元年度 I-1-23
 → 情報セキュリティの一般的な仕組みや、クラウドサービスとの関係も含めた基本的な用語や概念の正誤を問う出題。ISMSの文脈で情報セキュリティ管理の前提知識が必要とされており、本問の背景知識補強に有効。


結論:

ISMSの根幹である「情報セキュリティ方針」は、トップマネジメントが主導して策定し、組織目的と整合させ、利害関係者への開示性、内部伝達性、文書化の必要性などが明確に求められる事項である。
過去問では方針策定そのものに焦点が当たることは少なかったが、令和5年度の規格ベースの出題が重要な前提となっており、認証制度の構成理解とガバナンス概念の把握が本問解答のカギを握っている。


補足:問題難易度

中程度
選択肢がいずれも一見もっともらしく見える表現で構成されており、JIS Q 27001の要求事項の原文レベルでの理解が求められる。特に、「方針は文書化が必要か?」「利害関係者への開示要件の表現」などの微妙な違いを見抜けるかがポイントとなる。

Ⅰ-1-20

令和6年度 I-1-20 の内容(確認)

本問は、近年注目されている各種コーチングモデルの特徴や理論的背景に関する記述の正誤を判定する問題である。
代表的なコーチング手法である「インナーゲーム」「インテグラル・コーチング」「コーアクティブ・コーチング」「ポジティブ心理学コーチング」「オントロジカル・コーチング」について、それぞれの理念や支援アプローチの特性が問われている。


根拠:

・過去問におけるコーチングや人的資源開発に直接関連する出題は多くないが、以下のような関連出題が参考となる。

令和5年度 I-1-18(ナレッジマネジメント)
 → 暗黙知の形式知化など、内的な変容プロセスに関する理解が問われる出題であり、「個人の知の内面化・可視化」という観点で本問に通じる要素を含む。

令和元年度 I-1-21(マーケティング分析)
 → RFM分析や3C分析など、概念モデルを用いた構造的理解が求められており、「モデルを理解し、適切に適用する」力を問う構成が共通している。


結論:

本問は、人材育成や組織開発の文脈で使われる代表的なコーチングモデルを横断的に理解しているかを測る設問である。
過去問にはコーチング理論そのものを直接問う問題は少ないものの、「個人の内的変化」「行動様式と価値観の関係性」などに関連する問題が人材・組織テーマの一環として登場しており、今後の出題テーマ拡張の兆しとも読み取れる。
したがって、本問はやや新傾向に近く、参考問題の直接的援用は難しいが、周辺テーマの読解力が間接的に活かされる形式である。


補足:問題難易度

やや難
各モデルの名称や構造的特徴は知識問題である一方、選択肢においては似た言い回しによる混乱を誘う記述が含まれており、正確な理論的理解がないと誤答のリスクが高い
特に、「インナーゲーム」「インテグラル・コーチング」「オントロジカル・コーチング」などの用語に親しみのない受験者にとっては、選択肢の解釈が困難である可能性が高い。

Ⅰ-1-21

令和6年度 I-1-21 の内容(確認)

本問は、「行政機関の保有する情報の公開に関する法律(情報公開法)」に基づき、行政文書の定義・開示請求の取扱い・不開示情報の例外的開示等に関する理解を問うもの。
開示制度の基本構造や対象文書の範囲、請求者の要件、公益的観点からの裁量的開示といった情報公開制度の根幹に関わる知識が求められる。


根拠:

・過去年度における情報公開法そのものを直接テーマとする出題例は少ないが、以下のような間接的関連をもつ問題が参考になる。

令和4年度 I-1-18(知的財産・著作権)
 → 情報・文書の公開や共有に関するルールと制限の理解を問う点で類似性がある。とくに、法令による制限の存在や、許諾の有無が問題の焦点となっている。

令和2年度 I-1-22(個人情報保護法:オプトイン・アウト)
 → 情報公開とプライバシー保護とのバランスが主題であり、個人情報保護と情報アクセス権の境界を問う点で制度的連関がある。


結論:

本問のように情報公開制度の実務的な運用と法的根拠の対応関係を問う出題は比較的珍しく、直接的に該当する過去問は確認されていない。
ただし、「情報へのアクセス権」「個人保護と公益のバランス」「行政機関の裁量的判断」などの周辺トピックについては、過去問で断片的に扱われており、それらの蓄積が新傾向への対応力につながる。


補足:問題難易度

中〜やや難
一見平易な記述であるが、「行政文書の定義」や「裁量的開示の可否」「存否応答の要否」など、法令の文理解釈に基づいた正確な判断が求められる。
また、選択肢間の用語の使い方に細かな違いがあるため、行政法分野への基礎的な馴染みがないと見落としやすい内容となっている。

Ⅰ-1-22

令和6年度 I-1-22 の内容(確認)

本問は、「産業財産権(特許権、実用新案権、意匠権、商標権)」の原則的な存続期間の正しい理解を問う問題である。
出願日が2023年4月1日である場合を前提とし、それぞれの権利について「出願日または登録日」からの起算点と年限を正確に照合する必要がある。


根拠:

令和4年度 I-1-18(知的財産権:著作権・意匠権などの適用事例)
 → 知的財産の分類や対象、許諾・権利制限に関する理解が問われており、「どのような権利が何を保護するか」「保護の適用条件」に関する基礎が出題されている。

令和2年度 I-1-17(知的財産の出願傾向)
 → 特許・意匠・商標の出願件数に関する時系列データをもとにした推移分析問題だが、各種権利の区別と制度的性質を知っていることで選択肢の判断が容易になる点で本問と通底する。


結論:

本問では、各種産業財産権の存続期間と起算点(出願日・登録日)に関する正確な知識が求められる。
特許権・実用新案権・意匠権・商標権はそれぞれ根拠法が異なり、更新の可否や
制度改正の反映(意匠法改正による25年への延長など)を理解していないと選択肢の判断が難しくなる。
過去問における出題は間接的ながら、分類知識の整理と時事的改正の把握が、今回の出題意図に対する有効な対応となった。


補足:問題難易度

中〜やや易
法改正の影響を反映した最新の制度理解が必要ではあるものの、出題自体は暗記・整理型の典型問題であり、知識を有していれば短時間で正答可能。
一方、起算点(出願日 vs 登録日)や更新可否についての細かい理解が不十分だと、誤選択しやすい点に注意が必要。

Ⅰ-1-23

令和6年度 I-1-23 の内容(確認)

本問は、「ブロックチェーン技術」の構造・特性・関連技術に関する基本的な理解を問うものである。
「データ構造」「分散型管理」「暗号技術」「公開型(パブリックチェーン)」「ノード増加による耐性」など、ブロックチェーンの一般論として正しいかどうかを判別する形式。


根拠:

令和4年度 I-1-23(デジタル技術の用語:NFTやIoT等)
 → ブロックチェーン上のNFT(非代替性トークン)に関する出題があり、ブロックチェーンの応用分野と技術的背景の理解が問われていた。
 → また、IoTやDX、RPAなど他のデジタル技術との比較の中で、ブロックチェーンの役割の特異性を捉える訓練にもなる。

令和3年度 I-1-19(画像認識とクラウド)
 → 技術領域は異なるが、テクノロジーの導入背景と適用技術の正確な知識を問う出題構成が類似。


結論:

ブロックチェーンの構造と特徴については、「分散型」「改ざん耐性」「透明性」「暗号技術の活用」などの基本的知識が整理されていれば確実に対応できる設問である。
令和4年度のNFT関連出題が特に関連性が高く、ブロックチェーンの応用分野から原理への逆引き的理解が必要だった点で今回の問題と地続きになっている。


補足:問題難易度

やや易
選択肢は平易な記述で構成されており、ブロックチェーンの基本構造を理解していれば正誤の判断は容易。
ただし、「ノード数とセキュリティ性の関係」などは、誤解されやすい逆の表現(増えると“低下”する)が選択肢に含まれており、消去法的思考が有効となる設問でもある。

Ⅰ-1-24

令和6年度 I-1-24 の内容(確認)

本問は、「ランサムウェア」に関する理解を問うもので、定義・感染手口・被害内容・防止策・対応方針など、情報セキュリティ対策の基礎知識としての正誤を判定する形式となっている。
とくに、近年深刻化しているデータの暗号化+暴露による二重恐喝型の特徴や、初動対応・権限設定・ログ保全といったインシデント対応実務との関連が問われている。


根拠:

令和3年度 I-1-20(Web会議サービスのセキュリティ)
 → サイバー攻撃に対するリスク管理・注意事項が問われており、脅威への対応策やログ保全の重要性などが共通している。

令和元年度 I-1-24(暗号通信・デジタル署名など)
 → 攻撃の手口に対する技術的な対抗策(暗号・署名・改ざん防止等)に関する知識を確認する出題であり、被害回避・被害抑制の観点が今回と通底。


結論:

本問は、近年のランサムウェアの手口の進化(例:二重脅迫、ネットワーク経由の侵入)と、被害抑制のための組織的対応(ログ保全、権限管理)について理解しているかを確認する内容である。
過去問では「ランサムウェア」自体を主題とした問題は確認されていないが、類似のセキュリティインシデント対策を問う出題は継続的にあり、今回の出題はその延長線上での応用問題と位置付けられる。


補足:問題難易度

中程度
基礎用語や基本構造は理解しやすいが、「盗まれたデータの“削除”と引き換えに金銭を要求」といった記述の正当性を細かく判断できるかどうかがポイントとなる。
従来型との違い(暗号化 vs 暴露型)を知っていれば迷いなく選べるが、やや知識が浅いと誤選択しやすい設問。

過去問から抽出したキーワードのカバー率検証

令和元年度から令和6年度までの過去問で取り上げられたキーワードは、現時点で122語確認されており(若干の漏れの可能性あり)、総監「4.情報管理」で示されるキーワード203語の約6割に相当します。

したがって、過去問を中心とした学習は、初学者にとって有効な入口となると考えられます。

令和6年度

問題番号該当キーワード
I-1-17クラウドコンピューティング
I-1-18データマイニング、クラスター分析、主成分分析
I-1-19情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)、情報セキュリティポリシー、ISO/IEC 27001
I-1-20コーチング技法
I-1-21情報公開法、開示請求、説明責任(アカウンタビリティ)
I-1-22特許権、実用新案権、意匠権、商標権(産業財産権)
I-1-23ブロックチェーン、暗号資産、電子署名、ハッシュ関数
I-1-24ランサムウェア、情報セキュリティの脅威、アクセス制御、アクセスログ分析

令和5年度

問題番号該当キーワード
I-1-17不正競争防止法(情報の保護)
I-1-18ナレッジマネジメント、形式知、暗黙知
I-1-19情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)、プライバシーマーク、ISO/IEC 15408
I-1-20コミュニケーション・マネジメント、コミュニケーション計画、デジタル・コミュニケーション・ツール(イントラネットなど)
I-1-21統計分析、推定・検定(平均・分散、信頼区間)
I-1-22緊急時情報システム・サービス、緊急速報サービス
I-1-23IoT、RPA、DX、NFT(ブロックチェーン)、ITS(情報通信技術動向)
I-1-24エッジコンピューティング、情報通信技術動向、ネットワーク仮想化

令和4年度

問題番号該当キーワード
I-1-17クラスター分析、ロジスティック回帰、重回帰分析(統計分析・データマイニング)
I-1-18著作権、知的財産権(著作権法)
I-1-19MTBF、稼働率(RASIS指標)
I-1-20アカウンタビリティ、情報開示(適時開示)
I-1-21記述統計、尺度分類(名義尺度・順序尺度・間隔尺度・比例尺度)
I-1-224P分析(マーケティング分析)
I-1-23DX、デジタルツイン、デジタイゼーション、デジタルファブリケーション(情報通信技術動向)
I-1-24デジタル署名、暗号化、不正アクセス(情報セキュリティ対策技術)

令和3年度

問題番号該当キーワード
I-1-17機械学習、F値、適合率、再現率(統計分析、AI、評価指標)
I-1-18個人情報保護法、匿名加工情報、個人情報の保護・活用
I-1-19画像認識、ディープラーニング、AI(情報通信技術動向、プライバシー)
I-1-20Web会議、クラウドサービス、エンドツーエンド暗号化、個人情報保護(情報セキュリティ・通信技術)
I-1-21相関分析、最小二乗法、推定、仮説検定(統計分析)
I-1-22SNS、プロバイダ責任制限法、情報公開、社会的受容(PA)、情報の保護
I-1-23クラウドコンピューティング、エッジコンピューティング、PaaS(ICT動向)
I-1-24多要素認証、生体認証、ICカード、パスワード(情報セキュリティ対策技術)

令和2年度

問題番号該当キーワード
I-1-17特許権、意匠権、商標権、実用新案権、PCT国際出願(知的財産権)
I-1-19MTBF(平均故障間隔)、RASIS(信頼性)
I-1-20移動平均、指数化、相関分析、回帰分析(統計分析技法)
I-1-21IoT、人工知能(AI)、Society 5.0(ICT動向・デジタル社会)
I-1-22オプトイン、オプトアウト、個人情報保護法、要配慮個人情報(情報の保護・活用)
I-1-23データクレンジング、モデル構築、推論(機械学習・ビッグデータ分析)
I-1-24暗号化、デジタル署名、共通鍵暗号、公開鍵暗号(情報セキュリティ対策技術)

令和元年度

問題番号該当キーワード
I-1-17商標権(知的財産権)
I-1-18平均・中央値・四分位数(記述統計)
I-1-19デファクト標準、フォーラム標準、デジュール標準、ライセンス(標準化戦略)
I-1-20生体認証(情報セキュリティ対策技術)
I-1-21RFM分析、SWOT分析、3C分析、PPM分析(マーケティング分析)
I-1-22ファイル共有、グループウェア、Web会議、社内SNS(デジタル・コミュニケーション・ツール)
I-1-23ランサムウェア、電子署名、WEP/WPA2、標的型攻撃(情報セキュリティの脅威・対策)
I-1-24AI、ドローン、ロボット、データ活用(情報通信技術動向、ICTによる生産性向上)

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