平成21年度以降の問題は、択一問題40問があり、経済性管理、人的資源管理、情報管理、安全管理、社会環境管理の順番に、8問ずつが出題されています。
問題分析は、平成21年度を対象に行いました。
平成20年度以前については、別途分析します。




各年度問題分析
令和6年度
| 問題番号 | テーマ | キーワード | 問題の特徴 |
|---|---|---|---|
| I-1-25 | リスク認知バイアス | 正常性バイアス、カタストロフィーバイアス、ベテランバイアス、パーソンバイアス | 適切な組合せ選択 |
| I-1-26 | メンタルヘルス対策 | 一次予防、二次予防、三次予防、労働時間管理、法的指針 | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-27 | フェールセーフ制御回路 | インターロック、急停止、非常停止、ホールド・ツー・ラン | 適切な組合せ選択 |
| I-1-28 | 自然災害対応 | 流域治水、避難計画、タイムライン、特別警報、短時間大雨情報 | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-29 | 公益通報者保護法 | 保護対象、通報要件、体制整備義務 | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-30 | 労働安全衛生マネジメント | OSHMS指針、ISO 45001、JIS Q 45100 | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-31 | 信頼度計算 | 直列・並列システム、信頼度の計算 | 計算問題 |
| I-1-32 | 国土強靭化基本法 | 基本方針、中期計画、脆弱性評価、地方計画 | 不適切な選択肢を選ぶ |
令和5年度
| 問題番号 | テーマ | キーワード | 問題の特徴 |
|---|---|---|---|
| I-1-25 | リスクマネジメント指針(JIS Q 31000) | リスク特定、リスク分析、リスク評価、リスク対応、モニタリング | 適切な組合せ選択 |
| I-1-26 | 長期使用製品の安全制度 | 特定保守製品、設計標準使用期間、経年劣化対策 | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-27 | 南海トラフ地震の応急対策 | 最大規模想定、DMAT、広域物資輸送拠点 | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-28 | 危険性・有害性調査指針 | リスク特定、リスク見積り、優先度、低減措置、ヒエラルキー | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-29 | リスクコミュニケーション | ステークホルダー、対話・共考・協働、感情的反応、説明責任 | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-30 | 高年齢労働者の安全と健康 | 身体機能、段差解消、作業マニュアル、フレイルチェック | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-31 | 事業継続マネジメント(BCM) | 計画・改善・予算・訓練・原因事象 | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-32 | 停電確率のフォールトツリー分析 | 独立事象、系列喪失、発電機の故障確率、並列冗長性 | 計算問題 |
令和4年度
| 問題番号 | テーマ | キーワード | 問題の特徴 |
|---|---|---|---|
| I-1-25 | 労働災害指標(度数率) | 死傷者数、延べ労働時間、度数率計算 | 計算問題 |
| I-1-26 | 労働災害の原因 | 不安全行動、不安全状態、定義と重なり | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-27 | 国土強靭化基本法 | 大規模災害、地域計画、インフラ整備、自助共助公助 | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-28 | システム安全工学手法 | FMEA、VTA、ETA、HAZOP、THERP | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-29 | AI利活用ガイドライン | 精度、ネットワーク化、バイアス、利用者への配慮 | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-30 | 改正民法と契約不適合責任 | 追完請求、損害賠償、解除、減額請求、通知期間 | 穴埋め選択問題 |
| I-1-31 | 労働安全衛生法 | 事業者・労働者の責任、設計・輸入者、厚労大臣の計画 | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-32 | JIS Q 31000 リスクマネジメント | リーダーシップ、戦略、マネジメント、ステークホルダ | 穴埋め選択問題 |
令和3年度
| 問題番号 | テーマ | キーワード | 問題の特徴 |
|---|---|---|---|
| I-1-25 | 消費者安全・隙間事案 | 消費者庁、隙間事案、通知義務、センター設置義務 | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-26 | リスクアセスメントの進め方 | 特定、見積り、措置、優先順位、仮設備、検討体制 | 適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-27 | 安全関連用語 | KYT、ツールボックス、本質安全、ストレスチェック、防火管理者 | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-28 | 業種別 安全衛生管理者の配置要件 | 製造業、建設業、安全管理者、衛生管理者、産業医 | 穴埋め選択問題 |
| I-1-29 | OSHMSとPDCA | 危険性調査、目標設定、計画、監査、PDCA | 穴埋め選択問題 |
| I-1-30 | 信頼度設計 | 直列・並列システム、冗長構成、信頼度条件 | 計算問題 |
| I-1-31 | 科学技術と社会的責任 | 生命倫理、表示義務、遺伝子組換え、リスクコミュニケーション | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-32 | 高年齢者の安全と健康 | ロコモ、個別対応、健康情報の扱い、災害傾向 | 適切な選択肢を選ぶ |
令和2年度
| 問題番号 | テーマ | キーワード | 問題の特徴 |
|---|---|---|---|
| I-1-25 | システム安全工学手法 | VTA、FTA、FMEA、ETA、特徴理解 | 適切な組合せ選択 |
| I-1-26 | 労働者派遣と請負 | 安全責任、特別教育、派遣元・派遣先の役割 | 適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-27 | 技術と安全 | ロボット、AI、IoT、安全評価、リスク | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-28 | 信頼度設計(電源の冗長系) | 主要電源、緊急電源、確率、独立事象 | 計算問題 |
| I-1-29 | リスクコミュニケーション | 津波教育、専門用語、媒介機能、地域対話 | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-30 | リスク認知バイアス | カタストロフィー、正常性、楽観主義、ベテラン、バージン | 適切な組合せ選択 |
| I-1-31 | 安全文化 | チェルノブイリ、報告文化、権限委譲、合意形成 | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-32 | 特定保守製品制度 | 所有者登録、点検通知、経年劣化対策、製品例 | 適切な選択肢を選ぶ |
令和元年度)
| 問題番号 | テーマ | キーワード | 問題の特徴 |
|---|---|---|---|
| I-1-25 | 労働安全衛生法と精神障害等 | ストレスチェック、受動喫煙、労災補償、改善計画 | 適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-26 | 危機管理関連法制と避難指示 | 災対法、原子力、国民保護、インフル法、気象業務法 | 適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-27 | 地震・津波避難対策 | 津波到達、市町村避難、海岸施設、ソフト対策 | 適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-28 | 墜落制止用器具(安全帯)規制改正 | フルハーネス、胴ベルト、安全教育、規制改正 | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-29 | フォールトトレランス | 冗長設計、航空機、無停電装置、安全性設計 | 適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-30 | JIS Q 31000:2010 | リスク特定、分析、評価、モニタリング、コミュニケーション | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-31 | 安全設計と考え方 | 4M、4E、ALARP、保護装置、本質安全設計 | 不適切な選択肢を選ぶ |
| I-1-32 | フォールトツリーと頂上事象 | AND/OR構成、事象組合せ、確実な発生条件 | 適切な選択肢を選ぶ |
以下、作成中
過去問演習は有効か?
過去5年分(令和元年~令和5年)の問題を踏まえることで、令和6年度の多くの設問に対応可能であった。したがって、過去問を活用した出題傾向の把握は、試験対策として有効である。
以下、確認結果です。
Ⅰ-1-25
令和6年度 I-1-25 の内容(確認)
リスク認知における代表的なバイアス(正常性バイアス、カタストロフィーバイアス、ベテランバイアス、パーソンバイアス)と、それぞれに起因する意思決定や行動の事例との正確な対応関係を問う設問である。想定される危機や異常事態に対する人間の認知的歪みを理解しているかが問われる。
根拠:
・令和3年度 I-1-30
→ 同様に各種バイアス(正常性・カタストロフィー・ベテラン・バージン・楽観主義)に関する定義と対応関係を問う出題であり、今回の問題と構造的に一致する。
・令和2年度 I-1-25
→ ETAやFMEA等の分析手法とその特徴に関する出題だが、「人的認知の特性に関する判断(経験・予測の困難性・想定外行動)」という意味でリスク把握の初動バイアスとも間接的に関連。
結論
令和6年度 I-1-25 は、過去問(特に令和3年度 I-1-30)と比較しても出題形式・観点がほぼ同様であり、リスク認知に関する心理的バイアスを正しく分類・対応付ける力が問われている。バイアスに関する典型的な記述と事例の組合せを記憶・理解していれば対応可能な問題といえる。
補足:問題難易度
中程度。知識がなければ類推が難しいが、バイアスの定義と事例を押さえていれば確実に正解できる構造。過去問で一度出題された構成の再演習により十分対応可能。
Ⅰ-1-26
令和6年度 I-1-26 の内容(確認)
本問は、労働者の心の健康保持に関するメンタルヘルス対策の内容について、法令や指針、厚生労働省の施策に基づいた知識の正誤を問う設問である。メンタルヘルス対策の基本的枠組み(一次予防〜三次予防)、自殺予防、事業場内の職場環境改善、労働安全衛生法に基づく指針、職場復帰支援の制度整備などに関する理解が問われる。
根拠:
・令和2年度 I-1-27
→ ストレスチェック制度に関連し、心理的負荷や労働者支援に関する知識を問う出題あり。
・令和元年度 I-1-25
→ ストレスチェック制度や精神障害に関連する労働安全衛生法上の対応について問われており、制度理解を前提とする設問構造が近似している。
結論
本問は、メンタルヘルス対策を構成する各段階(健康保持増進・予防・早期発見・職場復帰)に対する行政的・制度的な支援措置を正確に理解しているかを確認するものであり、令和元〜2年度の出題内容を踏まえて整理しておくことが有効である。特に、法に基づく指針と事業者の努力義務の区分、厚労省による手引き策定など、制度知識と施策の具体性が問われる。
補足:問題難易度
中程度。メンタルヘルスに関する用語や段階的支援の構造を学習していれば対応可能だが、指針の法的性質や事業者の責務などの細かな表現の正誤判断には注意を要する。実務知識との結び付きも重要な視点となる。
Ⅰ-1-27
令和6年度 I-1-27 の内容(確認)
本問は、工作機械等の制御機構におけるフェールセーフ化の対象区分(インターロック、急停止、非常停止、ホールド・ツー・ラン)と、それぞれに対応する機能内容の正しい対応関係を問う設問である。労働安全衛生対策としての制御設計に関する基礎知識と、個別制御機構の役割を理解しているかが問われる。
根拠:
・令和3年度 I-1-27
→「用語の説明」として、KYT(危険予知訓練)や本質的安全設計方策等の考え方を問う問題が出題されており、安全設計の基本概念と対策の体系的理解が問われていた。
・令和元年度 I-1-28
→「安全帯の改正」に関する法令知識を問う中で、リスク制御手段の優先順位や特性の把握が求められた設問。安全確保のための設計配慮や制度的背景が問われる傾向として共通している。
結論
本問は、工作機械等における安全設計の一環としての制御回路の分類と対応機能を、具体的事例と結びつけて正確に識別する能力が問われる。過去問においても、安全設計や機構機能(非常停止、インターロック等)に関する記述は繰り返し出題されており、安全装置の設計思想や目的に関する知識の整理が有効であるといえる。
補足:問題難易度
やや易〜中程度。各回路の機能や対象状況を正確に理解していれば選択肢の絞り込みは可能であり、機械安全設計の基本が身についていれば確実に対応可能な構成。文章読解だけでなく、回路名称と機能のリンク付けが学習の鍵となる。
Ⅰ-1-28
令和6年度 I-1-28 の内容(確認)
本問は、自然災害対策に関する制度・施策・情報伝達手段について、最新の知識と法令対応を前提に、正誤を判断させる設問である。気象庁が発信する災害情報(特別警報・記録的短時間大雨情報)、洪水対策(流域治水・市町村の責務)、防災行動計画(タイムライン)といった要素が問われており、行政主体・発表条件・内容の正確な理解が必要とされる。
根拠:
・令和元年度 I-1-27
→ 国土強靭化基本法および地域強靭化計画に関する問題が出題され、自然災害を前提とした事前防災・減災の計画的取り組みに関する理解が問われた。地域の防災制度と国の施策の両面から考察する力が求められていた。
・令和2年度 I-1-27
→ 高所作業や災害避難に関する制度(避難勧告、気象業務法など)を踏まえた設問があり、災害時の情報伝達制度や法制度との整合性が求められていた。
結論
本問は、流域治水の新しい防災理念、自治体の義務、気象庁が発信する各種災害情報の定義と要件を理解していれば、個々の記述内容の正誤判定が比較的容易にできる構造となっている。令和元年・令和2年度の問題にみられるような、防災行政・リスクコミュニケーション・制度整備に関する出題傾向を踏まえておくことで、十分対応可能な問題といえる。
補足:問題難易度
中程度。用語の意味自体は比較的知られているものの、「いつ」「誰が」「どのように発表・周知・行動するか」という細部までの理解が求められ、表面的知識では誤答の可能性がある。防災分野の制度理解を横断的に整理しておくことが得点の鍵となる。
Ⅰ-1-29
令和6年度 I-1-29 の内容(確認)
本問は、2022年6月施行の改正公益通報者保護法に関して、通報者の保護範囲、通報の要件、事業者・行政機関の義務などに関する正誤を問う設問である。近年の改正内容を正確に理解していることが前提とされており、特に通報者の範囲や企業対応義務の有無などの細部に踏み込んだ内容である。
根拠:
・令和2年度 I-1-26
→ 労働者派遣・請負に関する労働安全や通報義務について出題され、通報制度や責任主体について問われていた。公益通報者保護法と直接の関係はないが、制度的保護に関する出題傾向として参考になる。
・令和元年度 I-1-25
→ 労働安全衛生法に基づく事業者義務が出題されており、内部通報や管理体制の整備義務に通じる出題視点が確認できる。
結論
本問は、2022年改正のポイント(退職者の保護範囲拡大、体制整備の義務化、通報先別要件の明確化)などの施行内容を正確に理解していないと誤答しやすい構成である。過去問としての直接の出題は少ないが、近年の改正動向を反映したテーマとして、法改正後の法的実務に関する理解力が問われている。出題範囲が広がる傾向にあることを踏まえると、今後も注目すべき分野。
補足:問題難易度
やや難。改正法の要点に対する理解が必要であり、改正前との混同や制度の詳細な条件に対する知識不足が誤答の要因となりやすい。実務経験者や直近の改正情報にアクセスできている受験者にとっては有利な設問構成といえる。
Ⅰ-1-30
令和6年度 I-1-30 の内容(確認)
本問は、厚生労働省が定める労働安全衛生マネジメントシステム指針(OSHMS指針)およびその関連規格(ISO 45001, JIS Q 45001, JIS Q 45100)に関する理解を問うものである。対象者の範囲、システムの単位、ISO/JIS規格の関係性、国内外の統合的運用可能性などについての記述が提示されている。
根拠:
・令和3年度 I-1-29
→ 労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)に関するPDCAサイクルや管理項目の流れについての理解を問う出題があり、マネジメントシステムの構造的理解と文脈での用語整理が求められていた。
・令和元年度 I-1-25
→ 労働安全衛生法に基づく事業者責務や体制整備に関する理解を問う問題であり、マネジメントシステムの必要性を法制度の中で捉える視点が求められていた。
結論
本問では、国内指針(OSHMS指針)と国際規格(ISO 45001・JIS Q 45001)およびそれらをつなぐJIS Q 45100の役割の違いと補完関係がテーマとなっており、過去の出題と比べてより制度的・実務的視点を含んだ出題といえる。特に、「誰が対象か」「どのように複数拠点を扱うか」といった現場運用に直結する視点が含まれている点が特徴的である。
補足:問題難易度
中程度。JISやISOに関する基礎知識と国内指針の位置付けを理解していれば対応可能であるが、各制度・規格の役割や相互関係を誤解していると選択肢の誤読が起きやすいため、丁寧な知識の整理が必要。特に、JIS Q 45100 のような「和的要素を加えた国際規格補完」の理解がカギとなる。
Ⅰ-1-31
令和6年度 I-1-31 の内容(確認)
本問は、信頼性工学(システム信頼度)に関する設問であり、並列・直列構成を組み合わせた複合システムの全体信頼度を計算することが求められる。各ユニットの信頼度が与えられており、「並列構成は失敗確率の積の補数、直列構成は信頼度の積」という基本公式を用いて全体の値を算出するタイプの定番問題である。
根拠:
・令和3年度 I-1-30
→ 同様に、並列・直列構成の信頼度計算に関する問題が出題されており、信頼性設計の基本的な数式処理能力を確認する出題であった。
・令和元年度 I-1-30
→ 複数ユニットの信頼度(R₁~R₄)から構成全体の信頼度を算出する問題があり、構成の違いに応じた正しいモデル化と演算が必要とされた。
結論
この種の問題は、設問中に「信頼度が異なるユニット」「複数の並列系と直列系の組合せ」が提示されている点が特徴であり、基本公式(直列:信頼度の積、並列:1−失敗確率の積)を適用する力が問われている。過去問でも繰り返し出題されており、手計算が必要な信頼性設計の基本演習として位置付けられる。
補足:問題難易度
中程度。構成図と基本式を理解していれば、四則演算で解答可能。ただし、信頼度が異なるユニットが並列に組まれている場合の補集合の取り扱い(1−(1−R₁)(1−R₂))などに慣れていないとミスしやすく、構成の読み取り力と基本計算力の両方が求められる問題である。
Ⅰ-1-32
令和6年度 I-1-32 の内容(確認)
本問は、2023年6月に改正された国土強靭化基本法(正式名称:強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靭化基本法)に基づき、国・地方自治体の役割、計画制度、脆弱性評価、中期計画の要件などについて正誤を問う設問である。法改正の内容を踏まえた最新の知識と、制度体系に関する理解が求められている。
根拠:
・令和元年度 I-1-27
→ 同法に基づく国土強靭化基本計画や地域計画に関する内容が出題されており、「基本理念」「国・地方の役割」「対象とするリスク」など制度全体の構成に関する設問であった。
・令和2年度 I-1-26(避難関連)・I-1-27(高所作業)など
→ 災害時の対応や制度的裏付けに関する法制度問題が多く出題されており、防災・減災法制の横断的理解が活用できる。
結論
この問題は、2023年改正の要点である「中期計画における脆弱性評価の取扱い」や「地方自治体における計画策定の任意性」「基本計画の役割(上位指針)」に着目することがカギとなる。令和元年度の出題と比較して、より具体的かつ制度運用に踏み込んだ記述が含まれており、法改正の背景や制度構造の理解が問われる良問である。
補足:問題難易度
やや難。法改正に伴う新設項目(脆弱性評価の義務化や中期計画の導入)を知らない場合は誤答の可能性が高く、制度の改正点と基本構造の整理を正確に把握しているかが問われる。基本計画・中期計画・地域計画の関係性を理解しているかどうかで正答率が分かれる設問といえる。
過去問から抽出したキーワードのカバー率検証
令和元年度から令和6年度までの過去問で取り上げられたキーワードは、現時点で131語確認されており(若干の漏れの可能性あり)、総監「5.安全管理」で示されるキーワード220語の約6割に相当します。
したがって、過去問を中心とした学習は、初学者にとって有効な入口となると考えられます。
令和6年度
| 問題番号 | 該当キーワード |
|---|---|
| I-1-25 | 正常性バイアス、カタストロフィーバイアス、ベテランバイアス(→ リスク認知のバイアス) |
| I-1-26 | メンタルヘルス、心の健康、未然防止、職場復帰支援、労働安全衛生管理(→ 5.3 労働安全衛生管理) |
| I-1-27 | フェールセーフ、インターロック、安全装置、安全確認型システム(→ 5.4 未然防止対応技術) |
| I-1-28 | タイムライン、防災、自然災害、警戒レベル(→ 5.5 危機管理) |
| I-1-29 | ※該当なし(※公益通報者保護法に関する内容のため、安全管理キーワード外) |
| I-1-30 | OSHMS、労働安全衛生マネジメントシステム、JIS Q 45001、JIS Q 45100(→ 5.3 労働安全衛生管理) |
| I-1-31 | システム信頼度解析、並列システム、直列システム(→ 5.6 システム安全工学手法) |
| I-1-32 | 国土強靭化基本法、防災、レジリエンス、オールハザードアプローチ(→ 5.5 危機管理) |
令和5年度
| 問題番号 | 該当キーワード |
|---|---|
| I-1-25 | リスク特定、リスク分析、リスク評価、リスクアセスメント、リスクマネジメント(→ 5.2 安全に関するリスクマネジメント) |
| I-1-26 | 消費生活用製品安全法、製品安全、設計標準使用期間(→ 5.1 安全の概念/安全法規) |
| I-1-27 | 自然災害、災害対応、緊急輸送、広域物資輸送拠点(→ 5.5 危機管理) |
| I-1-28 | 労働安全衛生法、リスクアセスメント、総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者(→ 5.3 労働安全衛生管理) |
| I-1-29 | リスクコミュニケーション、リスク認知、ステークホルダー(→ 5.2 安全に関するリスクマネジメント) |
| I-1-30 | 高年齢労働者、ヒヤリハット、作業マニュアル、安全衛生委員会、健康診断(→ 5.3 労働安全衛生管理/5.4 未然防止対応) |
| I-1-31 | 事業継続マネジメント(BCM)、事業継続計画(BCP)、継続的改善、教育・訓練(→ 5.1 安全の概念/5.5 危機管理) |
| I-1-32 | フォールトツリー分析(FTA)、フォールトトレランス、冗長安全、信頼度解析(→ 5.6 システム安全工学手法) |
令和4年度
| 問題番号 | 該当キーワード |
|---|---|
| I-1-25 | 労働災害、度数率(→ 5.3 労働安全衛生管理) |
| I-1-26 | 不安全行動、不安全状態、労働災害(→ 5.4 事故・災害の未然防止対応) |
| I-1-27 | 国土強靭化、防災、オールハザードアプローチ(→ 5.5 危機管理) |
| I-1-28 | FMEA、ETA、HAZOP、THERP、VTA(→ 5.6 システム安全工学手法) |
| I-1-29 | ※該当なし(AI倫理・ELSI関連ではあるが、2025キーワード「ELSI」は未登場で、ガイドライン中心の記述) |
| I-1-30 | ※該当なし(民法の契約不適合責任に関する記述であり、安全管理キーワードとは無関係) |
| I-1-31 | 労働安全衛生法、教育、安全衛生、労働災害(→ 5.3 労働安全衛生管理) |
| I-1-32 | リスクマネジメント、マネジメント、ステークホルダ、組織統治(→ 5.2 安全に関するリスクマネジメント) |
令和3年度
| 問題番号 | 該当キーワード |
|---|---|
| I-1-25 | 消費者安全(→ 5.1 安全の概念) |
| I-1-26 | リスクアセスメント、リスク低減、危険性または有害性等の調査(→ 5.2 安全に関するリスクマネジメント) |
| I-1-27 | 危険予知訓練(KYT)、本質的安全設計、ストレスチェック制度、防火管理者(→ 5.4 未然防止対応/5.3 労働安全衛生管理) |
| I-1-28 | 製造業/建設業の管理体制、安全管理者、衛生管理者、総括安全衛生管理者、産業医(→ 5.3 労働安全衛生管理) |
| I-1-29 | 労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)、PDCA、安全衛生目標、システム監査(→ 5.3 労働安全衛生管理) |
| I-1-30 | システム信頼度解析、直列・並列システム、冗長安全(→ 5.6 システム安全工学手法) |
| I-1-31 | リスクコミュニケーション、ステークホルダー、生命倫理(→ 5.2 リスクマネジメント/5.1 安全の概念(ELSI)) |
| I-1-32 | 高年齢労働者、健康・体力の個人差、マッチング、安全衛生教育(→ 5.3 労働安全衛生管理) |
令和2年度
| 問題番号 | 該当キーワード |
|---|---|
| I-1-25 | FTA、FMEA、ETA、VTA(→ 5.6 システム安全工学手法) |
| I-1-26 | 労働者派遣、請負、安全衛生教育、特別教育(→ 5.3 労働安全衛生管理) |
| I-1-27 | AI、IoT、サイバーセキュリティ、技術の安全(→ 5.1 安全の概念) |
| I-1-28 | フォールトトレランス、冗長安全、信頼度解析、システム信頼性(→ 5.6 システム安全工学手法) |
| I-1-29 | リスクコミュニケーション、ステークホルダー(→ 5.2 安全に関するリスクマネジメント) |
| I-1-30 | カタストロフィーバイアス、正常性バイアス、ベテランバイアス、楽観主義バイアス、バージンバイアス(→ 5.2) |
| I-1-31 | 安全文化(→ 5.1 安全の概念) |
| I-1-32 | 消費生活用製品安全法、特定保守製品、経年劣化、未然防止(→ 5.1 安全の概念/5.4 未然防止対応) |
令和元年度
| 問題番号 | 該当キーワード |
|---|---|
| I-1-25 | 労働安全衛生法、ストレスチェック、労災補償、就労上の措置、企業名公表制度(→ 5.3 労働安全衛生管理) |
| I-1-26 | 災害対策基本法、原子力災害対策特別措置法、国民保護法、新型インフルエンザ対策、気象業務法、避難(→ 5.5 危機管理) |
| I-1-27 | 地震・津波、防災、避難、自動車避難、ソフト対策・ハード対策(→ 5.5 危機管理) |
| I-1-28 | 墜落制止用器具、安全帯、フルハーネス型、胴ベルト型、安全衛生特別教育(→ 5.3 労働安全衛生管理) |
| I-1-29 | フォールトトレランス、冗長安全、システム信頼性(→ 5.6 システム安全工学手法) |
| I-1-30 | リスクマネジメント、リスク特定、リスク分析、リスク評価、リスク基準、コミュニケーション、モニタリング(→ 5.2) |
| I-1-31 | 4M要因分析、4E対策、ALARP、非常停止装置、危険検出型、安全設計(→ 5.4 未然防止対応) |
| I-1-32 | フォールトツリー、頂上事象、論理ゲート、信頼度解析(→ 5.6 システム安全工学手法) |




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