総監択一・問題分析【2.経済性管理】

平成21年度以降の問題は、択一問題40問があり、経済性管理、人的資源管理、情報管理、安全管理、社会環境管理の順番に、8問ずつが出題されています。
問題分析は、令和元年度~令和6年度を対象に行いました。(平成30年度以前は後ほど)

21 総合技術監理部門|公益社団法人 日本技術士会

目次

各年度問題分析

令和6年度

問題番号テーマキーワード問題の特徴
I-1-1キャッシュ・フロー会計営業活動、投資活動、財務活動分類選択
I-1-2NPVと追加投資の判断正味現在価値、割引率、追加投資計算問題
I-1-3間接費の配賦個別原価、配賦方法、請負高選択+計算
I-1-4抜取検査とリスク計量値、サンプルサイズ、生産者危険穴埋め問題
I-1-5生産方式プル型、プッシュ型、JIT不適切選択
I-1-6PERTによるスケジューリングクリティカルパス、最早開始、全余裕選択+計算
I-1-7線形計画法原材料制約、利益最大化、製品組合せ最適化・選択
I-1-8品質管理手法QCストーリー、PDPC法、親和図法不適切選択

令和5年度

問題番号テーマキーワード問題の特徴
I-1-1投資配分と利益最大化プロジェクト選択、利益最大、単位投資最適化・選択
I-1-2損益分岐点分析固定費、変動費、限界利益不適切選択
I-1-3設計管理の用語対応信頼性設計、保全性、デザインレビュー用語マッチング
I-1-4品質管理図と用途パレート図、管理図、ヒストグラム図と用途の対応選択
I-1-5設備管理と効率予防保全、改良保全、事後保全不適切選択
I-1-6リードタイムと作業順序平均リードタイム、所要時間、順序最適化作業順序最適化
I-1-7ECRS原則による改善Eliminate、Combine、Rearrange、Simplify不適切選択
I-1-8現品管理ICタグ、現品票、POS、パスタブカーブ不適切選択

令和4年度

問題番号テーマキーワード問題の特徴
I-1-1キャッシュ・フロー会計営業活動、投資活動、財務活動適切な選択
I-1-2価値工学(VE)機能、コスト、目的機能、手段機能適切な選択
I-1-3需要予測移動平均法、指数平滑法、需要量計算問題
I-1-4保全活動の種類予知保全、保全予防、改良保全穴埋め・用語選択
I-1-5サービスの特性非在庫性、非可逆性、共同作業不適切選択
I-1-6TOC(制約条件の理論)ボトルネック、バッファ、スループット不適切選択
I-1-7開発プロセスの種類ウォーターフォール、アジャイル、V字型適切な選択
I-1-8PERT計算最早開始、最遅完了、全余裕、クリティカルパス計算問題

令和3年度

問題番号テーマキーワード問題の特徴
I-1-1政策・投資評価費用便益分析、内部収益率、回収期間法適切な選択
I-1-2PFI事業VFM、BTO、BOT、コンセッション適切な選択
I-1-3品質管理の統計的手法管理図、工程能力指数、抜取検査不適切選択
I-1-4作業分割と所要日数クリティカルパス、所要日数短縮、PERT計算問題
I-1-5SCMと生産方式TOC、プル型、JIT、かんばん適切な選択
I-1-6損益分岐点分析限界利益、損益分岐点、販売価格、固定費計算問題
I-1-7財務諸表とCF計算書貸借対照表、キャッシュ・フロー、調整項目不適切選択
I-1-8設備管理と投資評価ライフサイクルコスト、保全費、設備更新適切な選択

令和2年度

問題番号テーマキーワード問題の特徴
I-1-1品質管理図と内容の読み取りパレート図、ヒストグラム、管理図適切な選択
I-1-2投資評価と現在価値割引率、現在価値、投資比較計算問題
I-1-3PMBOKとプロジェクト管理CPM、ガントチャート、リスク対応不適切選択
I-1-4数理的手法と意思決定ゲーム理論、デルファイ法、多目的最適化適切な選択
I-1-5SCMのリスク対応レジリエンス、ロバストネス、供給体制不適切選択
I-1-6標準原価計算と差異分析価格差異、数量差異、賃率差異計算問題
I-1-7財務諸表の読み取りキャッシュ・フロー、減価償却、営業活動適切な選択
I-1-8設備保全の分類改善活動、維持活動、保全予防、改良保全適切な選択

令和元年度

問題番号テーマキーワード問題の特徴
I-1-1PQCDSMEと評価尺度品質、安全、効率、保全性適切な選択
I-1-2製品開発と設計用語デザインレビュー、VE、フロントローディング適切な選択
I-1-3数理手法と適用例AHP、ブレインストーミング、特性要因図適切な選択
I-1-4需要予測法の理解移動平均法、指数平滑法、予測不適切選択
I-1-5リースと買取りの現在価値比較割引率、残存価額、現在価値計算問題
I-1-6原価計算と原価企画活動基準原価、原価企画、マテリアルフロー適切な選択
I-1-7財務諸表とCF貸借対照表、キャッシュ・フロー、減価償却費不適切選択
I-1-8バスタブカーブと故障率初期故障、偶発故障、摩耗故障、保全不適切選択

以下、作成中

過去問演習は有効か?

過去5年分(令和元年~令和5年)の問題を踏まえることで、令和6年度の多くの設問に対応可能であった。したがって、過去問を活用した出題傾向の把握は、試験対策として有効である。
以下、確認結果です。

Ⅰ-1-1

令和6年度 I-1-1 の内容(確認)

本問題は、キャッシュ・フロー計算書における3つの活動区分(営業活動・投資活動・財務活動)に対して、典型的な支出項目(A〜F)を正しく分類することを求めるものである。
出題形式は選択肢マトリクス型で、各活動に2項目ずつ割り当てられており、実務的な分類能力と理解が問われる。


根拠:

  • 令和4年度 I-1-1
     → 「キャッシュ・フロー計算書における収入項目の区分(営業・投資・財務)」を問う問題であり、本問の「支出項目」の分類と構造的に対応。たとえば、株式の発行収入=財務活動、設備売却=投資活動という点が、本問の逆方向の判断材料として有用。
  • 令和元年度 I-1-7
     → 営業活動におけるキャッシュ・フロー調整要素(売上債権、仕入債務、減価償却費等)についての知識を問う内容。営業活動に含まれる日常取引の範囲(例:税金や購入支出)に対する理解の補強に適しており、E・Bの扱いに関連性がある。

結論

本問は、財務会計の基本構造(キャッシュ・フロー区分)を正確に把握できているかを試す典型問題であり、令和4年度・令和元年度の関連問題によって十分な予習・対応が可能である。
特に令和4年度の問題とは正対称(収入⇔支出)の関係にあり、これを基に分類原則を学ぶことで本問の理解が深まる。


補足:問題難易度

★★☆☆☆(やや易)

  • 内容は基本的であり、キャッシュ・フロー区分に関する定番論点。
  • 項目文がやや長いため、注意深く読解する力と、抽象語句(例:資金運用、分配)の正確な理解が要求される。
  • 過去問で頻出の分野であり、出題形式・選択肢構造ともにオーソドックス。キャッシュ・フロー計算書の初学者でも得点が見込める問題。

Ⅰ-1-2

令和6年度 I-1-2 の内容(確認)

問題の概要:
初期投資と将来キャッシュ・フローの現在価値(NPV)を比較する上で、追加投資の有無によりNPVが等しくなるような増分収益 xxx を求める逆算型問題。

  • 投資のタイミング(3年目の年初)とキャッシュ・フローの発生時点(年末)との時間的ずれを考慮した割引計算能力が問われる。
  • 定常収益(500万円)に追加収益 xxx を加えた場合のNPVと、追加投資なしのNPVの等価条件を計算で導く設計問題。

根拠:

  • 令和2年度 I-1-2
     → 複数の投資案について「将来の利益の現在価値合計」が最も大きいものを選ばせる問題。NPVの考え方・割引率(3%)・複数年の収益比較という構造面で類似
  • 令和元年度 I-1-5
     → 資産の取得とリースを比較し、現在価値を一致させるために必要なリース料(変数)を逆算する問題。本問の「xを逆算する」構造と一致しており、計算形式の直接的参考例となる。

結論

この問題は、キャッシュ・フローの割引とNPV等価条件の理解を前提に、定量的に変数を逆算する応用問題であり、令和元年度および令和2年度の問題と形式・構造の両面で親和性が高い。
過去問を通じて、NPVの定義・割引時点の調整・投資タイミングの扱いなどを練習しておくことで、確実な対応が可能である。


補足:問題難易度

★★★☆☆(中)

金額と収益の変化が複雑ではないため、数学的には中難度。解法パターンに慣れていれば得点しやすい。

単なるNPVの理解ではなく、「収益時点と投資時点のズレ」を踏まえた割引処理が求められる。

計算ボリュームは多くないが、正確な割引係数の扱い(特に3年目の年初=2年目末時点の処理)がカギとなる。

Ⅰ-1-3

令和6年度 I-1-3 の内容(確認)

問題の概要:
製造間接費(900万円)を3つのプロジェクト(X, Y, Z)に配賦するにあたり、異なる配賦基準(均等、請負高、直接材料費、直接経費、総作業時間)を用いた場合のプロジェクトXにおける個別原価を求め、選択肢の中で最も適切な金額を選ばせる問題。

本質的な論点:

  • 個別原価計算における製造間接費の配賦方法(配賦基準の違いによるコスト影響)
  • 配賦の公平性や合理性は問われず、正確な割り算と集計処理に基づいた結果の読み取りが求められる。

根拠:

  • 令和2年度 I-1-6(標準原価計算)
     → 実際発生額と標準額の差異を扱う問題。原価の構成要素(材料費・労務費・間接費)を区分して評価する力が問われており、今回のような個別原価計算の延長線上にある。
  • 令和元年度 I-1-6(原価管理・原価計算の全体)
     → 原価計算の目的(原価管理、価格決定など)と活用を問う知識問題。実務的な適用例として今回のような配賦法選択の重要性が示唆される。
  • 令和5年度 I-1-5(設備総合効率)
     → 原価とは異なるが、設備単位での評価指標に複数の要因(稼働率、品質など)を組み込んで配分・評価する点で、複数要素を基準とする配賦の類似思考プロセスに位置づけられる。

結論

本問は、個別原価計算における製造間接費の配賦基準ごとの影響の違いを正確に理解し、配賦後の原価合計を求める定量処理能力を問う問題である。
令和2年度の差異分析問題をはじめ、原価構成・配賦に関連する過去問が複数存在し、これらを通じてコスト配賦の感覚や計算力を養っていれば、正答へのアプローチが可能となる。


補足:問題難易度

★★★☆☆(中)

  • 単純な公式暗記では対応できず、各配賦基準ごとの割合計算・比率計算・集計の正確性が問われる。
  • 計算処理の負荷はやや高いものの、作業の流れ自体はオーソドックスで、標準原価計算や活動基準原価計算に慣れていれば得点しやすい
  • 配賦による数値の「ばらつき感」を読み取る感覚も必要なため、計算と理論の両方からのアプローチが有効。

Ⅰ-1-4

令和6年度 I-1-4 の内容(確認)

問題の概要:
抜取検査(サンプリング検査)における基本的な分類や用語(計量値・計数値・サンプルサイズ・生産者危険・消費者危険など)を正確に理解しているかを確認する典型的な知識問題。
特に、空欄補充形式で3つの基本語句を適切に当てはめさせる内容となっており、品質管理分野における用語の定義と対応関係を問う設問である。


根拠:

  • 令和3年度 I-1-3(品質管理の統計的手法)
     → 「管理図」「工程能力指数」「抜取検査」など、品質管理に関連する統計用語の適切性を判断する問題が出題。抜取検査の基本概念や誤判定の確率(α・βエラー)についても含意されており、本問と用語の範囲が重なる。
  • 令和2年度 I-1-2(VEにおける機能と目的)
     → VEの文脈であるが、「測定値の取扱い」や「評価基準」に基づく判断が求められる点で、計量的アプローチに関する判断の基盤を与える。
  • 令和元年度 I-1-4(品質管理図・グラフとその用途)
     → 「計量値(ヒストグラム等)」と「計数値(パレート図等)」との区別に関する設問があり、「測定か否か」の観点で検査の分類がされる点で本問のアに対応する参考となる。

結論

本問は、品質管理分野における抜取検査の基本語彙(計量値・サンプルサイズ・生産者危険など)を正確に理解し、それぞれの用語が意味する場面・統計的概念を結び付けられるかを問う基本問題である。
令和元年や令和3年の過去問で出題されている「検査方法の分類」や「検査における誤判定確率」に関する問題が、直接的な参考資料として有効であった。


補足:問題難易度

★★☆☆☆(やや易)

  • 品質管理の初歩であり、各用語の定義が確実に理解できていれば難易度は高くない。
  • 空欄補充の形式がヒントとなっており、消去法でのアプローチも可能。
  • 「計量値=測定する」「計数値=個数を数える」「生産者危険=良品なのに不合格とされる確率」などの定義を確実に押さえておくことが正答の鍵となる。

Ⅰ-1-5

令和6年度 I-1-5 の内容(確認)

問題の概要:
生産管理における代表的な方式(プル型、プッシュ型、JIT、かんばん方式)に関する記述について、最も不適切なものを選ばせる内容。
それぞれの方式の定義・運用原理・適用事例に関する基礎知識を前提に、概念理解に基づいて矛盾する記述を見抜く力が問われる。


根拠:

  • 令和5年度 I-1-5
     → 「サプライチェーンマネジメントと生産方式」に関する記述問題であり、プル型・TOC・JIT・かんばんに関する理解を問う設問が含まれている。本問と完全に対応する領域であり、直接的な参考になる。
  • 令和元年度 I-1-6
     → 「原価管理・原価計算における方式の違い(工程管理、管理目的)」を問う問題。生産方式との関係性は間接的だが、JIT導入によるコスト削減や工程の合理化という観点から補助的に参照できる。
  • 令和3年度 I-1-6(TOC:制約条件の理論)
     → 生産スケジューリングや工程最適化に関する理解を問う点で、プッシュ型/プル型の生産制御における情報管理の違いとリンク可能。

結論

本問は、代表的な生産方式の基本的な定義と特徴を正確に理解していれば十分に対応可能な典型的な知識問題である。
特に令和5年度の問題は、プル型/JIT/かんばん/SCMといったキーワードがほぼ同様に登場し、記述選別の判断基準として非常に参考になる。また、選択肢の表現(例:JIT=プッシュ型という誤り)に対する判断力を養ううえで、過去問演習が有効に働く問題である。


補足:問題難易度

★★☆☆☆(やや易)

  • 基礎的な内容を問う問題であり、用語と原理の正確な理解があれば難易度は高くない。
  • プッシュ型/プル型の対比、JITの目的、かんばんの種類といった知識は定番事項であり、頻出テーマ。
  • 一方で、「JIT=プッシュ型」など、一見もっともらしい誤記述に対して誤認しやすいため、表面的な記憶だけでなく正確な整理が求められる。

Ⅰ-1-6

令和6年度 I-1-6 の内容(確認)

問題の概要:
PERT(Program Evaluation and Review Technique)を用いて、作業のスケジュールとクリティカルパス(最長経路)を求める問題。与えられた作業の所要時間・先行作業から、

  • 各作業の最早開始時刻(ES)・最遅終了時刻(LF)
  • 全体の最短所要時間(プロジェクト完了時間)
  • 各作業の全余裕時間(Total Float)などを算出し、適切な選択肢を選ばせる。

根拠:

  • 令和4年度 I-1-8(PERT計算)
     → 作業EのES(最早開始時刻)、EF(最早終了時刻)、全余裕などが具体的に与えられ、最遅時刻を計算する形式の問題。今回の問題と構造・計算方法が完全に一致。
  • 令和3年度 I-1-4(プロジェクトスケジュール短縮)
     → 作業の再構成(分割)により、プロジェクト全体の最短所要日数がどれだけ変化するかを問う。PERTに基づいた計算手法の理解を前提としており、ネットワーク図を描いて計算する訓練に役立つ。

結論

本問は、PERT図に基づくスケジュール管理の基礎演習問題であり、過去の出題(令和4年度・令和3年度)と計算フローおよび論点が極めて近似している。
特に令和4年度では、全余裕時間や最早・最遅時刻の算出が明示されており、本問の選択肢②・③・④・⑤に対する根拠として非常に参考になる。
また、ネットワーク図作成の初歩演習として、これら過去問を解いていれば本問は対応しやすい。


補足:問題難易度

★★★☆☆(中)

  • 計算はシンプルだが、PERTの構造理解(依存関係・複数前提の合成など)と正確な進行管理スキルが求められる。
  • 1つの作業でも誤認すると全体の流れが崩れるため、正確な図示や表形式の進捗管理が不可欠。
  • 手順が多いため、試験本番では早期にネットワーク構造を把握できる訓練が重要

Ⅰ-1-7

令和6年度 I-1-7 の内容(確認)

問題の概要:
線形計画法(Linear Programming, LP)を用いて、制約条件下での利益最大化を図る典型的な資源配分問題。

  • 目的関数:利益 Z=3x+5yZ = 3x + 5yZ=3x+5y(単位:万円)
  • 制約条件:
     L(原材料)→ 3x+4y≤2403x + 4y \leq 2403x+4y≤240
     M(原材料)→ 3x+y≤1503x + y \leq 1503x+y≤150
  • 変数:製品Pの生産量 xxx、製品Qの生産量 yyy(いずれも非負)

選択肢の中から、制約条件を満たしつつ利益が最大となる組合せを選ばせる。


根拠:

  • 令和5年度 I-1-1(投資配分最大化)
     → 各投資案への配分によって得られる利益が異なる場合に、限られたリソース内での最適な組合せを求めるという点で、本問と構造が極めて近い。
      利益最大化・条件式の整理・選択肢比較のフレームワークが一致。
  • 令和元年度 I-1-5(現在価値とリース費用)
     → 目的関数と制約条件に基づく逆算型の選択問題であり、数量的最適化という観点で形式的に類似。
  • 令和3年度 I-1-4(計画・管理における科学的手法)
     → 線形計画法(LP)を直接言及し、変数制約と目的関数による意思決定の考え方を扱っている。理論的背景の補完として参考になる。

結論

本問は、線形計画法の基本形における「2変数・2制約+目的関数」の典型構造であり、令和5年度の最適配分問題と完全に構造が一致している。
また、令和3年度で出題された理論知識としての線形計画法、およびそれを応用する令和元年の逆算問題が、形式・思考法の補強として有効。
過去問で十分に訓練していれば、本問の選択肢検証にも迷わず対応できる構造である。


補足:問題難易度

★★★☆☆(中)

  • 計算自体は代入で検証可能だが、制約式の理解と目的関数の評価が正確に行えるかがポイント。
  • 数式モデルの把握(係数、右辺、比較)に慣れていないと、消去法で正解にたどり着けない。
  • 線形計画法の入門問題として頻出パターンであり、試験対策上の基本問題に位置づけられる。

Ⅰ-1-8

令和6年度 I-1-8 の内容(確認)

問題の概要:
品質管理分野におけるQC手法(QC七つ道具・新QC七つ道具)に関する代表的手法について、それぞれの定義や用途を問う選択肢から最も不適切な記述を選ぶ形式。
選択肢では「問題解決型QCストーリー」「PDPC法(プロセス決定計画図)」「親和図法」「系統図法」「マトリックス図法」といった新QC七つ道具が網羅されている。


根拠:

  • 令和3年度 I-1-3(品質管理の統計的手法)
     → QC七つ道具(管理図、ヒストグラム、パレート図など)を中心に、各手法の特徴と使いどころに関する知識を問う問題。新QC七つ道具とセットで学習する際の基礎整理に適している。
  • 令和元年度 I-1-4(品質管理に用いられる図と用途)
     → 「パレート図」「管理図」「散布図」などの手法とそれぞれの用途(例:工程の安定性確認、相関分析など)の適合性を判断する問題で、本問の形式(記述内容の正誤判断)と一致
  • 令和2年度 I-1-4(需要予測・管理図法)
     → 新QC七つ道具ではないが、プロセスや図表を使った可視化・判断支援の観点で、PDPC法などの位置づけ理解に応用可能。

結論

本問は、新QC七つ道具の定義・活用法・目的の理解を問う典型的な用語確認問題であり、令和元年度や令和3年度で出題された「手法×目的」の正誤判断問題と構造的に共通する。
特に選択肢④(系統図法)の説明が連関図法の内容と混同されているため、過去問演習で図法の使い分けに習熟していれば、誤った記述の特定がしやすい
新旧QC手法の比較や特徴を整理している学習者にとっては、過去問の知識がそのまま活きる設問である。


補足:問題難易度

★★☆☆☆(やや易)

  • 出題内容は頻出の定番手法に関するもので、難解な計算や論理展開は不要。
  • ただし、図法の定義や特徴を正確に言語化して記憶していないと選択肢の判断が難しい場面もあるため、図解学習やフローチャート理解を含めた事前学習が有効。
  • 消去法とセットで判断できるため、受験者にとっては確実な得点源になり得る問題である。

過去問から抽出したキーワードのカバー率検証

令和元年度から令和6年度までの過去問で取り上げられたキーワードは、現時点で147語確認されており(若干の漏れの可能性あり)、総監「2.経済性管理」で示されるキーワード216語の約7割に相当します。

したがって、過去問を中心とした学習は、初学者にとって有効な入口となると考えられます。

令和6年度

問題番号該当キーワード
I-1-1キャッシュ・フロー計算書、営業キャッシュ・フロー、投資キャッシュ・フロー、財務キャッシュ・フロー
I-1-2NPV(正味現在価値)、割引率、事業投資評価、DCF法
I-1-3個別原価計算、製造間接費、原価計算
I-1-4抜取検査、不適合品率/適合品率
I-1-5JIT生産方式、プル型生産方式、プッシュ型生産方式、かんばん方式
I-1-6PERT/CPM、クリティカルパス、作業計画、日程計画
I-1-7線形計画法、数理計画法、利益、制約条件の理論(TOC)
I-1-8QCストーリー、PDPC法、親和図法、系統図法

令和5年度

問題番号該当キーワード
I-1-1事業投資評価、利益、投資計画、最適化、線形計画法(応用的連関)
I-1-2損益分岐点分析、限界利益、固定費、変動費
I-1-3信頼性設計、保全性設計、デザインイン、デザインレビュー、フロントローディング
I-1-4パレート図、管理図、ヒストグラム、散布図、特性要因図(QC七つ道具)
I-1-5設備管理、予防保全、改良保全、事後保全、設備総合効率
I-1-6リードタイム、作業時間、工程管理、日程計画
I-1-7ECRSの原則(Eliminate, Combine, Rearrange, Simplify)
I-1-8現品管理、パスタブカーブ(寿命特性曲線 ※誤用あり)

令和4年度

問題番号該当キーワード
I-1-1キャッシュ・フロー計算書、営業キャッシュ・フロー、投資キャッシュ・フロー、財務キャッシュ・フロー
I-1-2価値工学(VE)、機能、コスト、価値分析(VA)
I-1-3移動平均法、指数平滑法、需要予測
I-1-4予知保全、保全予防、改良保全、設備保全
I-1-5サービス品質、サービス特性、顧客満足(CS)
I-1-6制約条件の理論(TOC)、サプライチェーンマネジメント(SCM)、スループット、バッファ
I-1-7ウォーターフォール型、スパイラル型、アジャイル型、V字型モデル、イテレーティブ型(※開発手法:周辺知識)
I-1-8PERT/CPM、全余裕時間、最早開始時刻、最遅開始時刻、クリティカルパス、作業時間

令和3年度

問題番号該当キーワード
I-1-1費用便益分析、費用効用分析、アウトカム指標、アウトプット指標、内部収益率、正味現在価値、回収期間法
I-1-2PFI(Private Finance Initiative)、VFM(Value for Money)、BTO方式、BOT方式、コンセッション方式
I-1-3管理図、管理限界、工程能力指数、抜取検査、不適合品率/適合品率
I-1-4PERT/CPM、工程計画、作業分割、最短所要日数、日程計画
I-1-5サプライチェーンマネジメント(SCM)、制約条件の理論(TOC)、プル型生産方式、JIT生産方式、かんばん方式
I-1-6損益分岐点分析、限界利益、固定費、変動費、利益
I-1-7財務諸表、貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)、キャッシュ・フロー計算書(C/F)、営業キャッシュ・フロー、フリー・キャッシュ・フロー
I-1-8設備管理、設備保全、初期投資、設備維持費用、活動基準原価計算(ABC)、原価企画、価値分析(VA)、設備更新、設備取替、ライフサイクルマネジメント

令和2年度

問題番号該当キーワード
I-1-1パレート図、管理図、ヒストグラム、品質管理(統計的手法)
I-1-2割引率、正味現在価値(NPV)、投資評価
I-1-3プロジェクトマネジメント、PMBOK、三点見積り、パラメトリック見積り、ガントチャート、リスク対応
I-1-4線形計画法、多目的最適化、パレート最適、ゲーム理論、デルファイ法、階層化分析(AHP)
I-1-5サプライチェーンマネジメント(SCM)、リスク評価、レジリエンス
I-1-6標準原価計算、原価差異分析、原価管理、直接材料費、直接労務費
I-1-7財務諸表、キャッシュ・フロー計算書、営業キャッシュ・フロー、減価償却費、フリー・キャッシュ・フロー
I-1-8設備保全、ライフサイクルマネジメント、改良保全、定期保全、事後保全、予知保全、保全予防、予防保全

令和元年度

問題番号該当キーワード
I-1-1PQCDSME(生産性・品質・コスト・納期・安全性・意欲・環境)、安全、労働災害の発生件数、労働生産性
I-1-2デザインイン、デザインレビュー、コンカレントエンジニアリング、フロントローディング、価値工学(VE)
I-1-3数理計画法、AHP、ブレインストーミング法、特性要因図
I-1-4移動平均法、指数平滑法、需要予測、時系列データ
I-1-5割引率、現在価値、設備投資評価、ファイナンス
I-1-6原価管理、原価計算、活動基準原価計算(ABC)、原価企画
I-1-7財務諸表、貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)、キャッシュ・フロー計算書(C/F)、減価償却費
I-1-8バスタブカーブ、寿命特性曲線、予防保全、改良保全、設備保全

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